秋の音、秋の匂いはかやぶきと共に

2025-09-08

 

ジャキッジャキッ。

 

かやぶきの里の前にはそば畑や田んぼが広がる。

かやぶきの里で暮らす住民たちで作業し、大切に育てられている。

 

9月も半ばになれば、黄金色になった田んぼにたわわに実った稲穂が首を下げている。

つやつやでもちもちな新米はもう目の前まで迫っている。

暮らすからこそ守られる風景は、暮らすために必要なさまざまな仕事(日常的な労働)を行い、そうした日常が今もかやぶき民家が残る集落として皆様に見ていただくことができている。

 

自分が食べるものは自分で作る。当たり前のようなことが、当たり前のような風景が失われつつある中、今も私たちは続けていく。

 

毎日の暮らしが支えているこの風景にはさまざまな人の仕事とこだわりが詰まっている。

どうか訪れる皆様にも感じていただきたい本物のかやぶき集落である。

 

乾燥した稲の穂は乾いた草のように少し香ばしい匂いがする。

秋の匂いとでも呼べば大層相応しい気がする。

手で刈られた稲は一定の太さにして束ね、稲木と呼ばれる木の棒で組立てられた干し竿に干され、乾燥させる。

 

稲を刈る音、稲の乾いた匂い。

秋の音、秋の匂いはかやぶきの集落と共に。